「こ・こ・ろ」のつながり

ある新聞の記事に医者の投稿がありました。
難しい病気の患者さんが来られ、医師は薬を投与するのですが、
その薬は、副作用が強く、耐え難い痛みが起きます。
もちろん、医師はそのことを患者にあらかじめ十分伝えたうえで、
治療を始めました。
患者さんの容態は日に日によくなり、やがて見違えるほど
快復したころ、医師は突然、転勤の辞令を受け取りました。
そのことをこの患者に伝えると、一瞬の沈黙のあと、
大粒の涙を流して言ったそうです。
「私の病気が治ったのは、薬のお陰というよりも、
先生を深く信頼していたからです。だから副作用もほとんど
なかったのです」

うろ覚えですが、だいたいこのような意味のことが書かれていました。
そして、この患者は、この経験ができたことで、大変な病気に
かかったことを喜ぶ気持ちさえ起きてきたと伝えてきた、とありました。

この患者さんが治ったのは、もちろん薬のお陰でしょうが、
通常あるはずの副作用がほとんどなかった、というのは、
これも科学的には何かの原因があるのでしょうが、
人と人との信頼関係が大きく作用していたのかもしれません。

最近、知人が就職しました。
以前働いていた会社よりも、体力的にはしんどいけれど、
毎日楽しいと言っています。それはなぜかと聞いたら、
社員同士仲がよく、勤務中もいろいろ声をかけてくれるから
と言っていました。

成果主義とか、終身雇用制度の崩壊とは言われますが、
やはり人の集まりであるからには、このような仲間同士の
信頼とか心のつながりは、大事にしたいものです。

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